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AWS SAP サンプル問題

AWS Certified Solutions Architect - Professional(AWS SAP)対策のオリジナル問題30問を無料公開。アプリの無料枠と同じ問題で、全200問収録のAWS SAP問題集から抜粋しています。「答えと解説を見る」を開くと、正解だけでなく全選択肢の解説を読めます。

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組織の複雑さに対応する設計

マルチアカウント/Organizations

Q1. ある企業は複数事業部のワークロードをAWS Organizationsで統合し、承認外リージョンでのリソース作成を禁止するSCPを組織ルートにアタッチしました。メンバーアカウントでは意図どおり拒否されますが、管理アカウントで起動したEC2インスタンスだけは承認外リージョンでも作成できてしまいます。管理アカウントには社内DNSとログ集約基盤という共有サービスの本番ワークロードが残っており、監査部門からは例外のない統制を求められています。すべてのワークロードに一貫してガードレールを効かせるために最も適切な対応はどれですか。

  1. A. 組織ルートではなく、各OUに同じSCPを個別にアタッチし直す
  2. B. 管理アカウントのIAMユーザーとロールに、同じ内容の許可境界を設定する
  3. C. 管理アカウントの共有サービスワークロードを専用のメンバーアカウントへ移し、そのアカウントをOU配下で管理する
  4. D. 管理アカウントをワークロード用のOUへ移動し、SCPの評価対象に含める
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正解:C

A SCPが管理アカウントに効かないのはアタッチ先の問題ではない。どの階層にアタッチしても管理アカウントは評価対象外のままであり、症状は変わらない。

B 許可境界はプリンシパル単位のため新規作成分への適用漏れが起きるうえ、ルートユーザーには適用できない。アカウント全体の恒久的な上限にはならない。

C(正解) 正解。SCPは組織の管理アカウントには一切適用されない仕様であり、設定では変えられない。管理アカウントは請求と組織管理に用途を限定し、ワークロードはメンバーアカウントへ移すのが原則である。

D 管理アカウントはOUに配置してもSCPの対象外である。そもそも管理アカウントを他のOUへ移す運用は統制上も推奨されない。

マルチアカウント/Organizations

Q2. 事業部ごとにOUを分けて運用している企業が、本番環境と非本番環境で異なるガードレールを適用したいと考えています。本番ではEBSとRDSの暗号化および特定インスタンスファミリーの必須化が、非本番では想定外の請求を避けるためGPUインスタンスの禁止が必要です。事業部ごとに定めた既存の統制はそのまま維持しなければならず、今後も事業部とアカウントは増え続ける見込みです。環境ごとの差分を最小の管理コストで表現する設計はどれですか。

  1. A. 各事業部OUの配下にProd/NonProdの子OUを作り、環境固有のSCPを子OUにアタッチする
  2. B. 事業部OUを廃止して環境別OUに再編し、事業部の区別はアカウントのタグで表現する
  3. C. OU階層は変えず、アカウントごとに事業部用SCPと環境用SCPを直接アタッチする
  4. D. 環境差分はIAMの許可境界で表現し、SCPは組織ルートの共通ポリシーのみとする
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正解:A

A(正解) 正解。SCPは階層に沿って継承され、各階層の評価結果の積集合が有効な上限になる。事業部共通の統制を親OUに残したまま、環境差分だけを子OUで表現できる。

B 事業部共通の統制をSCPで表現できなくなる。タグはSCPのアタッチ単位にならないため、既存統制の粒度が失われる。

C 動作はするがアカウント数に比例してアタッチ作業と棚卸しが増える。階層継承を活用しないため管理コストが最小にならない。

D 許可境界はプリンシパル単位で、新たに作成されたロールへの適用漏れを防げない。アカウント全体の上限を定める用途には向かない。

マルチアカウント/Organizations

Q3. セキュリティ部門が、開発用OUでは承認済みの10サービスだけを使わせる許可リスト戦略を採用しました。承認サービスのみをAllowするSCPを作成して開発用OUにアタッチし、対象アカウントのIAMポリシーは従来のままにしてあります。しかし適用から数日たっても開発者は承認外のサービスを利用でき、CloudTrailにも拒否イベントが記録されていません。組織ルートおよび開発用OUには、AWS管理のFullAWSAccessがアタッチされたままです。原因と対処として正しいものはどれですか。

  1. A. 組織ルートのFullAWSAccessが下位に伝播しているため、ルートからFullAWSAccessをデタッチする
  2. B. 開発用OUにFullAWSAccessが残っているため、開発用OUからFullAWSAccessをデタッチする
  3. C. SCPは権限を付与しないため、SCPに加えて同じ内容のIAMポリシーを各アカウントへ配布する
  4. D. 許可リスト戦略はSCPでは実現できないため、承認外サービスを列挙する拒否リストに切り替える
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正解:B

A 階層をまたぐSCPは積集合で評価されるため、ルート側にFullAWSAccessが残っていても下位の許可リストは有効になるはずである。原因の理解が誤っている。

B(正解) 正解。同一階層に複数のSCPがある場合はその和集合が評価結果になり、FullAWSAccessが許可リストを打ち消してしまう。許可リスト戦略では、許可リストを付けた階層のFullAWSAccessを必ず外す。

C SCPが権限を付与しないという原則自体は正しいが、承認外サービスを使えてしまう原因の説明にならない。既存のIAM許可がある以上、上限側を正しく絞る必要がある。

D 許可リスト戦略はSCPでサポートされている。列挙方式は運用が重く、新サービスの追加にも追随できない。

マルチアカウント/Organizations

Q4. 全社でコスト配分のためCostCenterタグを必須にする方針が決まり、まずタグポリシーを組織ルートに適用しました。しかし数週間たってもタグのないリソースが作られ続けており、付与されている値も部門コードの表記ゆれが目立ちます。財務部門はリソース単位での費用按分を求めており、後追いでのタグ付けでは月次の締めに間に合いません。リソース作成の時点で確実にタグを強制し、かつ値の表記を標準化するために取るべき対応はどれですか。

  1. A. タグポリシーの適用強制を有効にすれば、すべてのAWSサービスでタグなしの作成がブロックされる
  2. B. AWS Configのルールで非準拠リソースを検出し、修復アクションでタグを自動付与する
  3. C. Cost Categoriesでアカウント単位に部門を割り当て、リソースへのタグ強制はやめる
  4. D. SCPでaws:RequestTagとaws:TagKeysの条件を用いてタグなしの作成を拒否し、タグポリシーで値を標準化する
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正解:D

A タグポリシーの強制は対応するサービスとリソースタイプが限定されており、全サービスを網羅しない。値の標準化には有効だが、作成時点の網羅的なブロックにはならない。

B 発見的統制であり作成そのものは許してしまう。自動付与する値も推測になるため、部門コードの正確性を担保できない。

C 請求上の分類はできるが、1アカウントに複数部門が同居する場合に分解できない。リソース単位でタグを強制するという要件を満たさない。

D(正解) 正解。SCPは条件キーで作成リクエストを予防的にブロックでき、タグポリシーは許容される値の定義と非準拠の可視化を担う。両者の組み合わせが定石である。

マルチアカウント/Organizations

Q5. すでに100を超えるアカウントを持つ既存のAWS Organizations環境に、標準化されたガードレールと監査ログの集約を導入するため、AWS Control Towerを採用することになりました。既存アカウントには稼働中の本番系が多数含まれており、一斉停止やアカウントの作り直しはできません。統合請求の継続と既存アカウントIDの維持も条件です。段階的に統制を広げる方法として最も適切なものはどれですか。

  1. A. 既存組織の管理アカウントでランディングゾーンを設定し、既存OUを登録して順次ガバナンスを拡張する
  2. B. Control Tower専用の新しい組織を作成し、既存アカウントを1つずつ招待して移行する
  3. C. Account Factoryで既存アカウントと同構成のアカウントを作り直し、ワークロードを再構築する
  4. D. Control Towerは新規組織専用のため、StackSetsとConfigルールでガードレールを自作する
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正解:A

A(正解) 正解。Control Towerは既存組織に対して有効化でき、OUの登録によって既存アカウントを段階的に取り込める。Account Factoryは新規発行用であり、既存アカウントは登録で扱う。

B 組織の作り直しは請求の分断や大掛かりな移行作業を招く。既存組織のままControl Towerを有効化できるため不要である。

C 本番の再構築は停止と大きなリスクを伴い現実的でない。Account Factoryは新規アカウントのプロビジョニング機能である。

D Control Towerは既存組織でも利用できるため前提が誤っている。自作は可能だが、標準機能を使わない理由にはならない。

マルチアカウント/Organizations

Q6. セキュリティ監査で、複数のアカウントがEC2のAMIやEBSスナップショットをパブリック共有できる状態にあると指摘されました。過去にも一時的な検証のために公開設定が行われ、担当者の異動後に放置された事例があります。今後新設されるアカウントを含め、アカウント側での設定変更やサービスの新機能追加があっても、パブリック共有が不可能な状態を組織全体で維持したいと考えています。最も適した仕組みはどれですか。

  1. A. 各アカウントでパブリックアクセスのブロック設定を有効にする手順書を作成し、チームへ配布する
  2. B. Configルールでパブリック共有されたAMIを検出し、EventBridgeとLambdaで共有を自動解除する
  3. C. SCPでec2:ModifyImageAttributeを全面的に拒否し、属性変更自体を止める
  4. D. Organizationsの宣言型ポリシーで、対象サービスのアカウントレベル設定を組織全体に強制する
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正解:D

A 手作業は新規アカウントで漏れが生じ、設定を戻されても検知できない。組織的な恒久性が担保されない。

B 検出と修復の仕組みであり、一時的に公開状態が発生する。共有が不可能な状態を維持するという要件を満たさない。

C 社内の正当な共有設定や説明文の変更まで一律に止まる。サービスのアカウント設定そのものを固定するわけでもない。

D(正解) 正解。宣言型ポリシーはサービスのアカウント設定を組織で固定するため、新規アカウントや以後の設定変更に対しても意図した状態が維持される。

ガバナンス/統制2つ選択

Q7. グローバル企業が、事業部門からの依頼に応じて新しいAWSアカウントを月に数個ずつ払い出す運用を標準化しようとしています。要件は、払い出しの時点でネットワークとログ記録のベースラインが自動的に適用されること、および組織全体のリソース構成が社内基準に準拠しているかを一元的に可視化できることです。運用チームの手作業と属人性を最小化しつつ、これらのガバナンス要件を実現する構成として適切なものはどれですか。(2つ選択)

  1. A. AWS Control Towerを導入し、Account Factoryでアカウント払い出しを標準化してコントロールを自動適用する
  2. B. 管理アカウントのルートユーザー認証情報を各事業部門の担当者へ配布し、部門ごとに必要なアカウントを作成させる
  3. C. AWS Configを組織全体で有効化し、委任管理者アカウントに集約器を作成して全アカウントの準拠状況を一元的に確認する
  4. D. Amazon Inspectorで組織のアカウント作成イベントをスキャンし、ベースラインが未適用のアカウントを検出する
  5. E. AWS Trusted Advisorのサービスクォータチェックをアカウント払い出しのトリガーとして構成し、ベースラインを配布する
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正解:A・C

A(正解) 正解。Account Factoryは事前定義されたベースライン(ネットワーク、ログ記録、コントロール)を適用した状態で新規アカウントを払い出せるため、手作業を排除できる。

B 管理アカウントのルート認証情報の共有はセキュリティ上あり得ず、ベースラインの自動適用も標準化も実現できない。

C(正解) 正解。組織全体の集約器により、複数アカウント・複数リージョンの構成と準拠状況を単一のビューで継続的に可視化できる。

D Amazon InspectorはEC2、ECRイメージ、Lambdaの脆弱性を評価するサービスであり、アカウント作成イベントの検査やガバナンス評価は行わない。

E Trusted Advisorはクォータ使用状況などの推奨事項を提示するサービスであり、アカウント払い出しのトリガーやベースライン配布の機能は持たない。

マルチアカウント/Organizations2つ選択

Q8. ある企業はAWS Organizationsで50個のメンバーアカウントを一元管理しています。各メンバーアカウントには事業部門の管理者がIAMの管理者権限を持っています。セキュリティ部門は、その管理者であっても組織全体の監査ログ記録を停止・削除できないようにし、さらに承認済みの2つのリージョン以外ではリソースを作成できないようにしたいと考えています。検出後の是正ではなく、操作そのものを未然に拒否する予防的統制としてこれらの要件を満たすために必要な設定はどれですか。(2つ選択)

  1. A. 各メンバーアカウントで個別に証跡を作成し、その停止と削除を禁止するIAMポリシーをアカウント内のすべてのIAMユーザーとグループにアタッチする
  2. B. 管理アカウント(または委任管理者)で組織の証跡を作成し、全メンバーアカウントのイベントを一元的に記録する
  3. C. AWS Configのマネージドルールでリージョン制限の違反を検出し、自動修復アクションで非準拠リソースを削除する
  4. D. 組織のルートにSCPをアタッチし、aws:RequestedRegion条件キーを使って承認済みリージョン以外へのアクションをDenyする
  5. E. 各メンバーアカウントのVPCエンドポイントポリシーで、承認済みリージョン以外へのAPI呼び出しを拒否する
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正解:B・D

A アカウント内のIAMポリシーはそのアカウントの管理者が自由に変更・削除できるため予防的統制として機能しない。個別に作成した証跡もメンバーアカウント側で停止できてしまう。

B(正解) 正解。組織の証跡は管理アカウントまたはCloudTrailの委任管理者アカウントでのみ管理でき、メンバーアカウント側からは停止・削除・変更ができない。

C AWS Configはリソースが作成された後に評価する発見的統制であり、作成そのものを拒否する予防的統制ではない。設問の要件を満たさない。

D(正解) 正解。SCPはメンバーアカウントの管理者にも権限の上限として作用するため、承認外リージョンへのAPI呼び出しを事前に拒否できる。

E VPCエンドポイントポリシーはそのエンドポイントを経由する通信にしか作用しない。マネジメントコンソールやVPC外からの呼び出しには効かないため統制として不十分である。

新しいソリューションのための設計

高可用性/回復性設計

Q9. 決済処理を行う企業が、単一リージョンの3つのアベイラビリティーゾーン(AZ)にEC2 Auto Scalingグループを分散配置し、ALBの背後で運用しています。過去のAZ障害では、残存AZの既存インスタンスが過負荷となり、Auto Scalingが不足分を補うまでの約8分間、エラー率が急上昇しました。障害時にはEC2の起動APIが混雑して起動が遅延することもあります。ソリューションアーキテクトは、AZ障害の発生時に一切のスケーリング動作を待たずに通常と同じ性能を維持する設計を求められています。最も適切な対応はどれですか。

  1. A. 各AZにピーク需要の50%を処理できる容量を常時プロビジョニングし、1AZ喪失時も残り2AZだけで全量を処理できるようにする
  2. B. Auto Scalingグループにウォームプールを構成し、停止状態のインスタンスをあらかじめ用意しておいて、AZ障害の検知後にそれらを起動して容量を補充する
  3. C. ターゲット追跡スケーリングポリシーのしきい値を引き下げ、インスタンスのウォームアップ時間とクールダウンを短縮して、より早期にスケールアウトさせる
  4. D. ALBのクロスゾーン負荷分散を無効化し、障害の起きたAZへのリクエスト配分を止めて残存AZの負荷を平準化する
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正解:A

A(正解) 正解。静的安定性の考え方であり、フェイルオーバー時に新規のEC2起動というコントロールプレーンのAPI呼び出しへ依存しないため、起動遅延やAPIの逼迫の影響を受けない。3AZ構成では各AZ50%(合計150%)の事前プロビジョニングが定石となる。

B ウォームプールは起動時間を短縮するが、障害検知後に起動APIを呼ぶ点は変わらず、コントロールプレーンへの依存とタイムラグが残る。「一切のスケーリング動作を待たない」という要件を満たさない。

C 反応を早めるだけで、障害検知から起動、ヘルスチェック通過までの時間は依然として必要になる。障害時のAPI逼迫にも脆弱なままである。

D クロスゾーン負荷分散の設定は容量不足を解決しない。むしろ無効化するとAZごとのターゲット数の偏りが負荷の偏りに直結し、状況を悪化させうる。

高可用性/回復性設計

Q10. あるSaaS企業のワークロードは、3つのAZに配置したEC2インスタンスをALBで束ねています。先日、1つのAZで断続的なパケットロスが発生する「グレー障害」が起き、そのAZのインスタンスはEC2とALBのヘルスチェックに合格し続けたため、トラフィックが送られ続けてタイムアウトが多発しました。運用チームは、こうした状況を検知した際に、アプリケーションのコードやDNSの構成を変更せず、数分以内に影響AZからトラフィックを退避し、収束後に元へ戻したいと考えています。最も適切な方法はどれですか。

  1. A. 障害が疑われるAZのサブネットに、当該AZ宛の通信を拒否するネットワークACLルールを追加し、収束後にそのルールを削除する
  2. B. Auto Scalingグループから該当AZのサブネットを取り除いてインスタンスを終了させ、収束後にサブネットを追加し直して台数を戻す
  3. C. Application Recovery Controller(ARC)のゾーンシフトを開始し、ALBの当該AZからトラフィックを外す
  4. D. Route 53のヘルスチェックをAZ単位で作成し、失敗したAZのレコードをフェイルオーバールーティングポリシーで切り離す構成へ移行する
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正解:C

A ネットワークACLは通信を遮断するだけで、ALBが当該AZのターゲットを健全と判断し続ける限りリクエストは送られ、接続失敗として顕在化する。手作業のため誤設定のリスクも高い。

B インスタンスの終了と再作成を伴うため復帰に時間がかかり、可逆性が低い。一時的なグレー障害への退避手段としては重すぎる。

C(正解) 正解。ゾーンシフトはロードバランサーのゾーン単位のDNSレコードを外し、数分以内に該当AZへのトラフィックを止める。期限付きで開始でき、キャンセルすれば元に戻るため、グレー障害の一時退避に適する。

D ALBはAZごとのDNS名を公開しないためRoute 53だけでこの構成を組むのは実質的に困難であり、ヘルスチェックがグレー障害を検知できないという根本問題も未解決のまま残る。

高可用性/回復性設計

Q11. マルチテナントのAPIサービスが、全テナント共通のワーカーフリートとSQSキューで処理を行っています。特定のテナントが投入した異常なリクエストがワーカーを長時間占有し、全テナントの遅延につながる事象が繰り返し発生しました。アーキテクトは、1テナントの問題が影響する範囲を全体のごく一部に限定しつつ、テナント数に対してインフラのリソースを線形に増やさない方式を求めています。最も適した設計はどれですか。

  1. A. ワーカーフリートを増強し、SQSの可視性タイムアウトとリトライ上限を調整したうえで、上限を超えたメッセージをデッドレターキューへ退避させる
  2. B. ワーカーフリートを複数のセルに分割し、各テナントをハッシュで複数セルの組み合わせに割り当てるシャッフルシャーディングを導入する
  3. C. テナントごとに専用のSQSキューと専用のワーカーAuto Scalingグループを作成し、テナント単位で完全に分離した処理系を用意する
  4. D. SQSをFIFOキューに変更し、テナントIDをメッセージグループIDに設定して、グループ単位で順序と並列度が制御されるようにする
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正解:B

A デッドレターキューは毒メッセージの隔離に有効だが、占有が起きている間の他テナントへの影響は防げない。フリートの増強はコストが線形に増えるだけで分離にならない。

B(正解) 正解。シャッフルシャーディングではテナントごとに割り当てられるセルの組み合わせが異なるため、あるテナントが自分の担当セルを壊しても、他テナントと組み合わせが完全に重なる確率は極めて低い。少ないセル数で多数の仮想的な分離境界を作れる。

C 分離の強度は最も高いが、テナント数に比例してリソースと運用負荷が増える。リソースを線形に増やさないという設問の制約に反する。

D メッセージグループにより順序は保たれるが、ワーカープール自体は共有のままである。長時間実行のリクエストがフリート全体を占有する問題は解決しない。

高可用性/回復性設計

Q12. ある企業は、東京リージョンをプライマリ、大阪リージョンをスタンバイとするマルチリージョン構成を持ちます。従来のフェイルオーバー手順は、運用者がRoute 53のレコードセットを手動で更新し、Auto Scalingグループの希望容量を変更するというものでした。大規模障害の演習では、これらのAPIが利用しにくくなる事態も想定すべきだと指摘されています。障害時でも確実に実行でき、かつ誤って両リージョンが同時にアクティブにならない安全策を備えたいと考えています。最も適切なのはどれですか。

  1. A. Lambda関数でRoute 53のレコードを書き換えるランブックを作成し、CloudWatchアラームから自動起動して、実行結果をSNSで運用チームへ通知する
  2. B. Route 53のフェイルオーバールーティングとヘルスチェックだけに依存し、プライマリが異常と判定されれば自動的にスタンバイへ切り替わるようにする
  3. C. Global Acceleratorのエンドポイントグループのトラフィックダイヤルを0に設定する運用へ変更し、切り替えの記録をCloudTrailで監査できるようにする
  4. D. ARCのルーティングコントロールとセーフティルールを構成し、分散されたクラスターエンドポイント経由で切り替える
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正解:D

A Route 53のレコード変更はコントロールプレーンの操作であり、広域障害時には可用性が下がりうる。両リージョンが同時にアクティブになるのを防ぐ仕組みも別途作り込む必要がある。

B ヘルスチェックはグレー障害やデータ層の問題を検知できないことがあり、切り替えを人が保留する余地もない。排他制御の安全策も持たない。

C トラフィックダイヤルの操作は有効な手段だが、これもコントロールプレーンのAPI操作であり、相互に排他的な状態を強制するルールを備えていない。

D(正解) 正解。ルーティングコントロールはデータプレーンで動作し、5つのリージョンに分散したクラスターエンドポイントから操作できるため、障害時でも高い可用性を保つ。アサーションルールにより「常に1リージョンのみオン」といった安全策を強制できる。

高可用性/回復性設計

Q13. 大手小売企業は、プライマリリージョンとスタンバイリージョンでウォームスタンバイ構成を運用しています。半年に一度のDR訓練で、スタンバイ側のAuto Scalingの上限値が引き上げられておらず、DynamoDBテーブルの設定も本番と不一致で、切り替え後に容量不足に陥ることが判明しました。日々の変更によって生じるこうした差分を、訓練を待たずに継続的に検出したいと考えています。最も適切な方法はどれですか。

  1. A. ARCの準備状況チェックを構成し、リカバリーグループとセルごとのリソースセットの差分を継続的に評価する
  2. B. AWS リージョン・パリティ・シンクロナイザーを有効化し、プライマリの構成変更をスタンバイへ自動的に反映させる
  3. C. AWS Configのマルチアカウント・マルチリージョン集約とカスタムルールを作成し、両リージョンの設定項目を突き合わせる仕組みを自作する
  4. D. Resilience Hubでレジリエンスポリシーを定義し、アプリケーションの評価を実行してRTOとRPOの逸脱を報告させる
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正解:A

A(正解) 正解。準備状況チェックは両リージョンのAuto Scalingの上限やDynamoDBの設定などを比較し、容量・設定・クォータのドリフトを継続的に可視化する。訓練時ではなく日常的に差分を検出できる。

B架空 このようなAWSサービスは存在しない。それらしい名称に見えるが架空であり、選択してはならない。

C 実現は可能だが、リージョン間の対応関係やクォータ、容量の観点を自前で表現する必要があり、開発と保守の負担が大きい。マネージドな手段がある場面では最適とは言えない。

D Resilience Hubはアーキテクチャ上のRTO/RPO到達可能性を評価するものであり、スタンバイ環境の容量やクォータの一致を継続的に監視する用途には焦点が合っていない。

高可用性/回復性設計

Q14. 動画配信企業のバックエンドは、3つのAZにまたがるNetwork Load Balancer(NLB)の背後でEC2インスタンスを稼働させています。AZ間のデータ転送費用を抑えるためクロスゾーン負荷分散は無効のままです。あるAZのターゲットが他のAZより少ない状態が続いており、そのAZのインスタンスだけCPU使用率が突出しています。チームはAZ単位の障害分離境界を維持したまま、この負荷の偏りを解消したいと考えています。最も適切な対応はどれですか。

  1. A. クロスゾーン負荷分散を有効化し、すべてのAZのターゲットへ均等にリクエストを分散させて、AZごとの台数差の影響をなくす
  2. B. NLBのターゲットグループでスロースタートを有効にし、新しく登録されたターゲットへの送信量を段階的に増やしていく
  3. C. Auto ScalingグループのAZ間バランスを是正し、各AZのターゲット数を揃える
  4. D. 各AZに1つずつNLBを作成し、Route 53の加重ルーティングでAZごとの台数比に応じた重みを設定して振り分ける
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正解:C

A 偏りは解消するが、あるAZの障害が全AZのターゲットへ波及しうるうえ、AZ間のデータ転送も発生する。設問はAZの分離境界を維持することを求めている。

B スロースタートは新規ターゲットの暖機のための機能で、NLBのターゲットグループでは利用できない。恒常的な台数差による偏りにも効果がない。

C(正解) 正解。クロスゾーン負荷分散が無効のとき、NLBは各AZへ概ね均等にトラフィックを配分するため、AZごとのターゲット数が同じであればインスタンスあたりの負荷も均される。分離境界も保たれる。

D DNSレイヤーで比率を制御するとリゾルバーのキャッシュの影響で精度が出ず、構成も複雑になる。台数を揃えるだけで解決する問題に対して過剰である。

高可用性/回復性設計

Q15. ある認証基盤は、リクエストごとに外部SaaSのIDプロバイダーへトークン検証を同期的に問い合わせています。先日そのSaaS側の障害でトークン検証が全件失敗し、既にログイン済みのユーザーまで含めてサービス全体が停止しました。契約上、そのIDプロバイダーの可用性目標は自社サービスの目標を下回っています。アーキテクトは、外部依存の障害がサービス全体の停止に直結しない構成へ改めたいと考えています。最も適切なのはどれですか。

  1. A. IDプロバイダーへの呼び出しにエクスポネンシャルバックオフとジッターを伴うリトライを実装し、タイムアウト値を延長して成功率を高める
  2. B. 公開鍵を定期取得してキャッシュし、トークン署名をローカルで検証する方式へ変え、鍵の取得に失敗した場合は既存のキャッシュで動作を継続する
  3. C. IDプロバイダーへの呼び出しにサーキットブレーカーを実装し、連続失敗時は回路を開いてすべてのリクエストを即座に拒否するようにする
  4. D. IDプロバイダーへの問い合わせ結果をElastiCacheに保存し、キャッシュヒット時のみ検証を省略して、ミス時は従来どおり同期問い合わせを行う
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正解:B

A リトライは一時的なエラーには有効だが、長時間の全面障害では待ち時間を増やしてスレッドを枯渇させ、かえって影響を拡大させる。ハード依存であること自体は変わらない。

B(正解) 正解。検証をリクエストパスから外し、鍵の取得に失敗しても直近の値で動作を続ける「フェイルスタティック」により、外部依存をフォールバック不可のハード依存からソフト依存へ格下げできる。静的安定性の典型的な適用例である。

C 障害の波及やリソース枯渇は抑えられるが、リクエストが拒否される点は同じでサービスは停止したままである。可用性の回復にはならない。

D キャッシュミスや新規セッションでは外部依存が残るため、障害時の全面停止は避けられない。依存の性質を変えない部分的な緩和にとどまる。

高可用性/回復性設計

Q16. あるアーキテクトは、2つのリージョンにデプロイしたアプリケーションをRoute 53のフェイルオーバールーティングで切り替えています。プライマリリージョンには10台のアプリサーバーがあり、単一のエンドポイントに対するヘルスチェックでは一部サーバーの不調で判定が振れ、フェイルオーバーが繰り返し発生しました。新たな要件は「10台中7台以上が健全ならプライマリの利用を継続し、それを下回った場合のみセカンダリへ切り替える」ことです。最も適切な構成はどれですか。

  1. A. ヘルスチェックの失敗しきい値を最大値まで引き上げ、リクエスト間隔を30秒へ変更することで判定の揺らぎを抑える
  2. B. 各サーバーにヘルスチェックを作成し、それらすべてをプライマリのフェイルオーバーレコードに関連付けて、全部が失敗したときに切り替える
  3. C. CloudWatchの複合アラームで健全なサーバー数を評価し、そのアラームを参照するCloudWatchメトリクスヘルスチェックをプライマリのレコードに関連付ける
  4. D. 各サーバーに個別のヘルスチェックを作成し、それらを子とする計算されたヘルスチェックを作って健全しきい値を7に設定する
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正解:D

A 検知の遅延を招くだけで、「7台以上が健全か」という台数ベースの条件は表現できない。フラッピングの緩和にすぎない。

B 1つのレコードに関連付けられるヘルスチェックは1つであり、この構成は組めない。仮に組めても全滅時のみの切り替えとなり要件と異なる。

C メトリクスベースの判定は代替になりうるが、複合アラームは他のアラームの状態を論理結合するものであり、健全な台数のカウントには数式を用いたメトリクスアラームが別途必要になる。Route 53だけで完結する方法がある。

D(正解) 正解。計算されたヘルスチェックは複数の子ヘルスチェックを集約し、指定した数以上が健全であれば全体を健全とみなす。台数ベースの判定をRoute 53だけで表現できる。

高可用性/回復性設計

Q17. ある企業は、Amazon RDS for PostgreSQLをマルチAZ DBインスタンス構成で運用しています。計画外のフェイルオーバーでは書き込みが1〜2分停止し、SLA違反となりました。新たな要件は、フェイルオーバー時の書き込み停止を35秒未満に抑え、あわせて読み取り処理をスタンバイ側へオフロードすることです。アプリケーションはPostgreSQL互換であればエンジンの変更を許容しますが、移行に伴う検証作業は最小限にしたいと考えています。最も適切なのはどれですか。

  1. A. 既存のマルチAZ DBインスタンスに複数のリードレプリカを追加し、読み取りをレプリカへ振り向けたうえで、フェイルオーバーの優先度を設定する
  2. B. DBインスタンスクラスを最新世代へ変更し、プロビジョンドIOPS SSD(io2)ボリュームへ移行することでフェイルオーバー処理を高速化する
  3. C. マルチAZ DBクラスター配置へ変更し、2つの読み取り可能なスタンバイを別々のAZに配置する
  4. D. Amazon Aurora PostgreSQLへ移行し、3つのAZにまたがるクラスターを構成して、リーダーエンドポイント経由で読み取りを分散させる
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正解:C

A リードレプリカは読み取りのオフロードには有効だが、同期スタンバイへのフェイルオーバー時間そのものは短縮されない。フェイルオーバー優先度はマルチAZ DBインスタンスの概念でもない。

B 性能の向上はフェイルオーバー時間の主要因ではない。切り替えはDNSの更新と復旧処理に依存しており、ストレージ変更では35秒未満を保証できない。

C(正解) 正解。マルチAZ DBクラスターは2つの読み取り可能なスタンバイを持ち、通常35秒未満でフェイルオーバーする。スタンバイが読み取りを受けられるためオフロードの要件も同時に満たせる。

D 要件は満たせるが、エンジン移行に伴う検証やカットオーバーの作業量が大きい。検証を最小限にしたいという制約に照らすと最適ではない。

既存ソリューションの継続的改善

運用改善/可観測性

Q18. AWS Organizations配下の50アカウントで稼働するアプリケーションが、それぞれのアカウントのCloudWatch Logsにログを出力しています。セキュリティ運用チームは、全アカウントのアプリケーションログを専用の監査アカウントへほぼリアルタイムで集約し、Amazon OpenSearch Serviceで横断検索しつつS3に長期保存したいと考えています。既存アプリケーションのコード変更は避け、運用負荷を最小限にしたいという制約があります。最も適切な構成はどれですか。

  1. A. 各アカウントでLambda関数を定期実行し、GetLogEventsでログを取得して監査アカウントのS3バケットへPUTし、S3イベント通知でOpenSearchへ取り込む
  2. B. 各アカウントのEC2にログ転送エージェントを追加導入し、監査アカウントのS3へ直接アップロードするスクリプトを全台に配布して定期実行する
  3. C. 各アカウントのロググループにサブスクリプションフィルターを設定し、監査アカウントのAmazon Data Firehose経由でOpenSearchとS3へ配信する
  4. D. 組織証跡としてCloudTrailを有効化し、すべてのアカウントのイベントを監査アカウントのS3バケットに集約してAthenaで検索できるようにする
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正解:C

A ポーリング方式は取得位置の管理や失敗時の再開処理を自前で実装する必要があり、実行間隔の分だけ遅延も発生する。サブスクリプションフィルターを使えばこの作り込みは不要になる。

B エージェントの配布と権限管理という運用が全アカウントに増える。またLambdaやFargateなどEC2以外のログは収集できず、既にCloudWatch Logsに集まっている資産を活かせない。

C(正解) 正解。サブスクリプションフィルターはクロスアカウント送信に対応しており、Amazon Data Firehoseがバッファリングとバックアップ用S3への配信、OpenSearchへの取り込みをマネージドで行う。アプリケーションの変更は不要である。

D CloudTrailが記録するのはAWS APIの呼び出し履歴であり、アプリケーションが出力するログは対象外である。監査基盤の一部にはなるが今回の要件は満たせない。

運用改善/可観測性

Q19. ECS on Fargateで動作する15個のマイクロサービスがALB配下にあり、相互にHTTP呼び出しを行いながらDynamoDBと外部SaaS APIを利用しています。利用者から「ときどき特定の操作だけ数秒かかる」という報告がありますが、各サービスのCloudWatchメトリクスは平均値では異常が見られません。サービスごとにログは出ていますが、1リクエストの処理が複数サービスにまたがるため相関付けができていません。原因箇所を特定する最も有効な方法はどれですか。

  1. A. AWS X-Rayのトレースを有効化し、サービスマップとトレースの詳細で遅いセグメントを分析する
  2. B. 各サービスのCloudWatchメトリクスに平均レイテンシーのアラームを追加し、しきい値を超えたサービスから順に調査を進める
  3. C. ALBのアクセスログをS3に出力し、Athenaでtarget_processing_timeの分布を集計してp99を可視化する
  4. D. VPCフローログを有効化してサービス間の通信量と拒否されたフローを確認し、ネットワーク上の遅延を調べる
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正解:A

A(正解) 正解。分散トレースはリクエスト単位でサービス間の呼び出しを相関付けるため、外部API呼び出しやDynamoDBクエリなど時間を消費している区間を特定できる。間欠的な外れ値も個別のトレースとして追跡できる。

B 平均値は少数の外れ値を打ち消すため、間欠的な遅延の検出には不向きである。またサービス単体の数値からは、どの呼び出し経路で時間を消費したかまでは分からない。

C 遅いリクエストが存在することは分かるが内訳が得られない。ALBが記録するのは最前段のターゲットまでで、その先のサービス間呼び出しの時間は含まれない。

D フローログはIPとポート単位のメタデータであり、アプリケーションの処理時間は含まれない。アプリ層のボトルネック特定には使えない。

運用改善/可観測性

Q20. プライベートサブネットに配置された約300台のEC2インスタンスに対し、運用チームはパブリックサブネットの踏み台サーバー経由でSSH接続しています。SSH鍵の配布と失効、踏み台自体の運用が負担になっており、監査部門からは「誰がいつどのインスタンスで何を実行したか」の記録を求められています。VPCにインターネットゲートウェイを追加することは認められていません。最小の運用負荷で要件を満たす方法はどれですか。

  1. A. EC2 Instance Connectを有効化して接続のたびに一時的な公開鍵を送り込む方式に切り替え、CloudTrailで接続APIの呼び出しを記録する
  2. B. SSM Agentとインスタンスプロファイルを設定し、必要なVPCインターフェースエンドポイントを作成してSession Managerで接続する
  3. C. NATゲートウェイを追加してインスタンスからの外向き通信を可能にしたうえで、踏み台サーバーをAuto Scalingグループで冗長化してSSH接続を継続する
  4. D. AWS Direct Connectを敷設して社内ネットワークから直接SSHできるようにし、社内の特権ID管理製品で鍵と操作ログを管理する
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正解:B

A 鍵の常設配布は不要になるが、記録されるのは接続APIの呼び出しのみで、セッション内で実行したコマンドは残らない。監査要件を満たせない。

B(正解) 正解。Session Managerは受信ポートも踏み台もSSH鍵も不要である。ssm・ssmmessages・ec2messagesのインターフェースエンドポイントを用意すればインターネット接続なしで到達でき、セッションログをS3やCloudWatch Logsに保存すれば操作内容の記録も残せる。

C 踏み台とSSH鍵の運用が残るため負担は減らない。NATゲートウェイは外向き通信のためのもので、運用者からの接続経路にはならない。

D 回線の敷設コストと期間が大きく、鍵管理の運用も社内製品側に残る。要件に対して過大な変更であり最小の運用負荷とは言えない。

運用改善/可観測性

Q21. 本番環境のEC2 Auto Scalingグループに、CPU使用率70%超で通知する静的しきい値のアラームを設定しています。しかし毎晩のバッチ処理で正常にCPUが上昇するため夜間は誤報が続いています。さらにCPU・メモリ・ディスク・ALBの5xxがそれぞれ個別にアラームとして通知されるため、障害時には数十通のメールが飛びアラート疲れが起きています。運用の作り込みを増やさずに改善する方法はどれですか。

  1. A. しきい値を90%に引き上げ、評価期間を15分×3データポイントに延ばすことで通知の総量を減らす
  2. B. Lambda関数を定期実行してGetMetricDataで各メトリクスを取得し、独自の判定ロジックで相関を評価して1通にまとめて通知する
  3. C. 各アラームの通知先SNSトピックを1つに統一し、サブスクライブするメールアドレスを運用チームの共有アドレスだけに絞り込む
  4. D. CPUには異常検出に基づくアラームを使い、複数のアラームをCloudWatch複合アラームで束ねて代表アラームだけを通知する
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正解:D

A 誤報は減るが実際の異常の検知も遅れ、見逃しのリスクが増える。複数のアラームが個別に飛ぶという問題にも手が入っていない。

B 実現は可能だが、判定ロジックとスケジューラを自前で保守することになり運用負荷はむしろ増える。マネージドの機能で代替できる。

C 宛先が減るだけで通知の本数も誤報も変わらない。判定方法と相関付けという根本原因が手つかずのままである。

D(正解) 正解。異常検出は曜日や時間帯の周期性を学習した予測バンドで判定するため、夜間バッチの正常な上昇を誤報にしない。複合アラームは子アラームの論理式で評価し、通知を代表アラームに集約できる。

運用改善/可観測性

Q22. SaaSアプリケーションについて「ログイン画面の表示が遅い」「たまに真っ白になる」という問い合わせが特定の国から寄せられていますが、ALBやECSのサーバー側メトリクスは正常で、社内から試しても再現しません。実ユーザーのブラウザ側の体感を地域やブラウザ別に把握し、あわせてトラフィックが少ない時間帯でも主要導線の可用性を継続的に確認したいと考えています。適切な組み合わせはどれですか。

  1. A. ALBの5xxとターゲット応答時間のアラームを追加し、しきい値を厳しく設定して異常をできるだけ早期に検知できるようにする
  2. B. X-Rayでバックエンドのトレースを取得し、サービスマップから遅いセグメントを特定して改善する
  3. C. CloudWatch RUMをフロントエンドに組み込み、CloudWatch Syntheticsのキャナリアで主要導線を定期実行する
  4. D. Route 53ヘルスチェックを複数のリージョンから設定し、エンドポイントの応答状況をグローバルに監視する
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正解:C

A いずれもサーバー側の指標であり、クライアント側のJavaScriptエラーや描画時間、地域ごとの回線品質は分からない。画面が白くなる事象も捉えられない。

B バックエンド内部の分析には有効だが、ブラウザ側の体感や地域差の可視化はできない。無トラフィック時の外形監視にもならない。

C(正解) 正解。RUMは実ユーザーの表示速度やJSエラーを地域・ブラウザ別に収集し、Syntheticsはトラフィックの有無に関係なく合成トランザクションで可用性とレイテンシーを継続測定する。

D 到達性と応答コードの確認にとどまる。ログインのような複数ステップの導線や、ブラウザ上の描画時間の計測はできない。

運用改善/可観測性

Q23. マルチテナントのAPIをAPI Gateway、Lambda、DynamoDBで提供しています。ときどき全体のレイテンシーが悪化し、DynamoDBのスロットリングも発生します。アプリケーションログにはテナントIDとリクエストパスが構造化ログとして出力されており、テナント数は数千に達します。悪化が起きているまさにそのときに「どのテナントとどのパスが上位を占めているか」を常時把握したいと考えています。最も適した方法はどれですか。

  1. A. テナントIDをディメンションに持つカスタムメトリクスをメトリクスフィルターで作成し、テナントごとにアラームを設定して監視する
  2. B. CloudWatch Contributor Insightsのルールを作成し、テナントIDとパスを軸に上位コントリビューターを可視化する
  3. C. 悪化が報告されるたびにCloudWatch Logs Insightsでstats count() by tenantId のクエリを手動実行し、上位のテナントを確認する
  4. D. ログをS3にエクスポートしてAthenaで日次集計し、QuickSightのダッシュボードでテナント別の傾向を関係者に共有する
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正解:B

A テナント数が数千あるためメトリクスとアラームの数が爆発し、コストも管理も破綻する。メトリクスは高カーディナリティの軸には向かない。

B(正解) 正解。Contributor Insightsはログのフィールドを軸に上位N件を時系列で継続集計する仕組みで、高カーディナリティな軸でも偏りをほぼリアルタイムに把握できる。DynamoDB向けの組み込み機能も併用できる。

C 事後のアドホック分析としては有効だが、人が気づいて実行するまで状況が分からず、常時の可視化という要件を満たさない。

D 日次バッチでは悪化している最中の把握に間に合わない。長期傾向の分析には使えるが、リアルタイムの上位特定という目的には合わない。

運用改善/可観測性

Q24. 決済処理を行うLambda関数で、通貨・加盟店ID・処理結果といった軸を持つビジネスメトリクスを収集しています。現在は処理の最後にPutMetricData APIを呼び出していますが、同期呼び出しのため関数の実行時間が伸び、リクエスト数の増加に伴ってAPI呼び出しのコストも無視できなくなりました。分析軸を減らさずにレイテンシーとコストを抑える方法はどれですか。

  1. A. PutMetricDataの呼び出しを関数の外に出し、SQSキューに送って別のLambda関数がまとめてAPIを呼び出す構成に変更する
  2. B. メトリクスの発行間隔を1分から5分に変更し、送信するディメンションの組み合わせを減らして呼び出し回数を削減する
  3. C. Lambda関数のメモリ割り当てを増やしてCPU性能を引き上げ、PutMetricDataの呼び出しはそのまま維持する
  4. D. 埋め込みメトリクスフォーマット(EMF)の構造化ログを標準出力に書き出し、CloudWatch Logs側でメトリクスを自動抽出させる
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正解:D

A レイテンシーは改善するが、キューと集約関数という新しい構成要素の運用が増える。埋め込みメトリクスを使えば追加のコンポーネントは不要である。

B 呼び出し回数は減るが同期呼び出しは残る。加盟店IDのような軸を落とすと分析の目的そのものを満たせなくなる。

C メモリ増強で計算は速くなるが、外部API呼び出しのネットワーク待ち時間は基本的に短縮されない。単価が上がるためコストも改善しない。

D(正解) 正解。EMFはログ出力だけで済むため同期API呼び出しが不要になり、実行時間とPutMetricDataのコストを削減できる。ログには全ディメンションが残るので、後からLogs Insightsで詳細に分析できる。

運用改善/可観測性

Q25. オンプレミスとAWSにまたがる約600台のLinux/WindowsサーバーにOSパッチを適用しています。現在は担当者がメンテナンス時間帯に手作業でスクリプトを流しており、適用漏れの調査にも時間がかかっています。監査部門からはパッチ適用状況のレポート提出を求められ、また業務繁忙期にはパッチ適用を止めたいという要望も出ています。最小の運用負荷で実現する方法はどれですか。

  1. A. Systems Managerのパッチポリシーでタグ単位に自動適用し、Change Calendarで凍結期間を定義してコンプライアンス状況を集計する
  2. B. EC2はパッチ適用済みAMIを定期作成してAuto Scalingグループを入れ替え、オンプレミスは従来どおり手作業のスクリプト実行を継続する
  3. C. 各サーバーのcronとタスクスケジューラでパッケージ更新コマンドを定期実行し、結果ログをS3に集めてAthenaで集計して報告する
  4. D. Amazon Inspectorで脆弱性を継続スキャンし、検出結果に応じて担当者がパッチを適用する運用に切り替える
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正解:A

A(正解) 正解。Patch Managerは承認ルールに沿って対象を判定し、メンテナンスウィンドウで自動適用してコンプライアンスとして集計する。ハイブリッドアクティベーションを使えばオンプレミスのサーバーも同じ仕組みで管理できる。

B イミュータブルな更新自体は有効だが、オンプレミスと状態を持つサーバーは手作業のまま残る。統一したコンプライアンスレポートも得られない。

C スケジューラとログ集計を全台で保守することになり、承認ルールや凍結期間の制御もすべて作り込みが必要になる。運用負荷は下がらない。

D Inspectorは検出までを担い、適用は行わない。手作業のパッチ運用が残るため負荷とばらつきの問題は解決しない。

ワークロードの移行とモダナイゼーションの加速

移行評価/計画

Q26. ある企業は、ベンダー製の商用グループウェア製品を自社データセンターで運用しています。カスタマイズはほとんど行っておらず、標準機能のみを使っています。ハードウェア保守契約が6か月後に切れるため、それまでにデータセンターから撤退する必要があります。運用要員は2名しかおらず、アプリケーションの内部構造を理解している技術者は社内にいません。ベンダーは同等機能のSaaS版を提供しており、既存データのインポート機能も用意しています。TCOと運用負荷を最小化する移行戦略はどれですか。

  1. A. サーバーイメージをそのままEC2へリホストし、既存のソフトウェアライセンスをBYOLで持ち込んで、現在と同じ運用手順を継続する
  2. B. アプリケーションをコンテナ化してAmazon ECS上へリプラットフォームし、バックエンドのデータベースをAmazon RDSへ移して運用を自動化する
  3. C. ベンダーが提供するSaaS版へ切り替え、既存データのみを移行する(リパーチェス)
  4. D. 機能単位のマイクロサービスへリファクタリングし、AWS Lambdaを中心としたサーバーレス構成として作り直す
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正解:C

A リホストは最速だが、OSパッチ適用・製品バージョンアップ・バックアップといった運用作業がそのまま残る。要員2名・製品知識なしという制約下では運用負荷が下がらず、ライセンス保守費も継続して発生する。

B リプラットフォームは内部構造の理解と動作検証を前提とする。製品知識を持つ技術者がおらず6か月しかない状況では、ベンダーサポート外の構成になるリスクもあり現実的でない。

C(正解) 正解。カスタマイズがなく同等機能のSaaSが存在する場合、リパーチェス(Drop and Shop)が最短かつ運用負荷が最小になる。インフラ・パッチ・可用性の責任がベンダー側へ移り、少人数体制でも維持できる。

D リファクタは7つの戦略の中で最も工数と期間を要し、業務要件の再定義も必要になる。6か月の期限と要員2名という制約に対して明らかに過剰な選択で、期限内に完了できない。

移行評価/計画

Q27. あるSIerの顧客は、VMware vSphere上で稼働する約2,000台の仮想マシンをAWSへ移行しようとしています。社内の変更管理規定により、既存サーバーへエージェントソフトウェアを導入するには1台ずつ承認が必要で、全台完了には3か月以上かかる見込みです。一方で、移行計画には各VMのCPU/メモリ使用率とサーバー間の通信状況が必要です。また、複数のリージョンへ段階的に移行するため、移行状況を1か所で俯瞰したいと考えています。最も適切な評価フェーズの構成はどれですか。

  1. A. Agentless Collector を vCenter に配置して収集し、Migration Hub のホームリージョンを1つ設定する
  2. B. 全2,000台のゲストOSへ AWS Application Discovery Agent を1台ずつ導入し、プロセス単位・ネットワーク接続単位の詳細データを収集し終えてから移行計画の作成に着手する
  3. C. AWS Migration Hub のホームリージョンを移行先リージョンごとに個別に設定し、リージョン単位で検出データと進捗を管理する
  4. D. AWS Config と Amazon CloudWatch のエージェントを利用して構成変更履歴とメトリクスを収集し、そのデータをもとに移行対象のサイジングを決定する
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正解:A

A(正解) 正解。AWS Application Discovery Service の Agentless Collector はOVAとしてvCenterに配置され、ゲストOSへ何も入れずにVM単位の構成情報・CPU/メモリ使用率・通信状況を収集できるため、変更管理の制約を回避できる。AWS Migration Hub はアカウントごとにホームリージョンを1つだけ設定し、そこへ検出データと全リージョンの移行進捗が集約される仕組みになっている。

B エージェントは最も詳細なデータを得られるが、導入自体に3か月以上かかるという前提の制約を無視している。評価フェーズが移行全体のクリティカルパスになってしまう。

C Migration Hub のホームリージョンはアカウントにつき1つだけで、複数設定はできない。集約の前提が成立せず、俯瞰したいという要件も満たせない。

D AWS Config はAWSリソースの構成管理サービスでオンプレミスのVMインベントリ収集用途ではない。CloudWatchエージェントも結局ゲストOSへの導入が必要で、変更管理の制約を解決しない。

移行実行/データ転送

Q28. ある企業は、オンプレミスで稼働する約300台のLinuxおよびWindowsサーバーをEC2へ移行します。業務要件として、各サーバーのカットオーバー時の停止時間は15分以内でなければなりません。また、本番環境に影響を与えずに移行後の動作を事前検証し、問題があれば何度でもやり直せる必要があります。アプリケーションのソースコードには手を加えられません。最も適切な移行方式はどれですか。

  1. A. 毎晩サーバーを停止してディスクイメージを取得し、VM Import/Export でAMI化してEC2を起動する運用を繰り返し、最終回のイメージを本番として採用する
  2. B. AWS Application Migration Service (MGN) で継続レプリケーションを行い、テスト起動を繰り返してからカットオーバーする
  3. C. AWS Server Migration Service (SMS) で増分レプリケーションを設定し、生成されたAMIから移行先のEC2インスタンスを起動する
  4. D. AWS DataSync でアプリケーションのファイル群をEC2へ同期し、移行先で同じミドルウェアを新規構築してアプリケーションを再デプロイする
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正解:B

A イメージ取得のたびにサーバー停止が必要で、300台分の取得と変換にも時間がかかる。取得時点以降の更新データが失われるため、停止時間15分以内という要件を満たせない。

B(正解) 正解。MGNは各サーバーへ導入したレプリケーションエージェントがブロックレベルで継続的に差分を送り続けるため、カットオーバー時の作業は最終同期とインスタンス起動のみとなり、分単位の停止時間に収まる。テスト起動は隔離サブネット上でレプリケーションを継続したまま何度でも実行でき、ソース環境にも本番にも影響を与えない。アプリケーションの改修も不要である。

C AWS Server Migration Service は提供を終了しており、後継の AWS Application Migration Service (MGN) に統合されている。現在は新規の移行に利用できない。

D DataSyncはファイル/オブジェクト転送のサービスで、OS設定やレジストリを含むサーバー全体のリフト&シフトには向かない。300台分の環境再構築は工数も停止時間も膨らむ。

移行実行/データ転送

Q29. ある放送局は、地方の制作拠点に蓄積した500TBの映像アーカイブをAmazon S3へ移行します。拠点の外部回線はインターネット100Mbpsの1本のみで、日中は業務トラフィックと共用しています。新しい専用線を敷設する予算も時間もありません。経営層からは3か月以内にアーカイブをS3へ格納するよう指示されています。最も適切な転送方式はどれですか。

  1. A. S3 Transfer Acceleration を有効化し、インターネット経由でアーカイブ全体を一括アップロードする
  2. B. AWS Direct Connect の1Gbps接続を新設し、AWS DataSync で全アーカイブを転送する
  3. C. サイト間VPNトンネルを複数本束ねて帯域を確保し、転送を並列化して所要時間を短縮する
  4. D. AWS Snowball Edge ストレージ最適化デバイスを複数台取り寄せてデータをコピーし、返送してS3へ取り込む
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正解:D

A Transfer Acceleration はエッジロケーション経由で長距離の遅延を改善する機能であり、拠点側の物理帯域100Mbpsそのものは増えない。所要日数は依然として500日規模のままとなる。

B 1Gbpsであれば計算上40日前後で転送できるが、専用線の敷設には予算も開通リードタイムも必要という前提条件に反する。一度きりの移行のために回線を新設するのはコスト面でも妥当でない。

C VPNは物理回線100Mbpsの上に構成されるため、トンネルを増やしても総帯域の上限は変わらない。暗号化オーバーヘッドの分だけ実効スループットはむしろ低下する。

D(正解) 正解。500TB = 500 × 1024^4 × 8 ≒ 4.4×10^15 ビット、100Mbps = 1×10^8 bps で割ると約4.4×10^7 秒 ≒ 509日となり、3か月では到底終わらない。物理搬送するSnowball Edgeが唯一現実的で、複数台を並行して使えば数週間で完了する。

移行評価/計画

Q30. ある製造業の情報システム部門は、社内データセンターの全面クラウド移行を経営会議に提案する準備をしています。役員からは「現在のオンプレミス総コストと、AWSへ移行した場合の想定コストを同じ土俵で比較した資料」を1か月以内に求められました。対象は約600台のサーバーで、Windows ServerとSQL Serverのライセンス費用も含めた比較が必要です。最も適切なアプローチはどれですか。

  1. A. AWS Pricing Calculator に想定インスタンスタイプと台数を手作業で入力して見積もりを作成し、オンプレミス側の費用は会計システムの数値をそのまま使う
  2. B. Migration Evaluator の Collector をオンプレミス環境に導入して使用率とライセンス情報を収集し、現行TCOとAWS移行後の想定コストを対比したビジネスケースを作成する
  3. C. AWS Compute Optimizer の推奨事項を確認し、右サイジング後のコストをオンプレミスの費用と比較する
  4. D. AWS Trusted Advisor のコスト最適化チェックを実行し、指摘された削減額をもとに移行効果を算出する
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正解:B

A 600台分の実使用率を反映しない手入力の見積もりは過大サイジングになりやすく、オンプレミス側も減価償却・電力・保守・ライセンスを網羅できない。比較の妥当性を役員に説明できない。

B(正解) 正解。Migration Evaluator(旧TSO Logic)は実測の使用率とライセンス状況をもとに、オンプレミスの総保有コストとAWS上の推奨インスタンス・想定コストを並べたビジネスケースレポートを生成する。経営層向けの投資判断資料を短期間で用意する用途に合致する。

C Compute Optimizer はすでにAWS上で稼働しているEC2やLambdaなどのメトリクスを分析するサービスで、まだ移行していないオンプレミスサーバーの評価には使えない。

D Trusted Advisor は既存のAWSアカウント内の未使用リソースなどを指摘するもので、オンプレミスのTCOは対象外。移行前の比較資料の根拠にはならない。

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